週刊ラグドールラグドールは可愛いのか? 特別号

2026年9月25日発行 第1号定価:のびしろ

実用

ラグドールは暑がり?夏の室温とエアコンの目安

2026年9月25日・週刊ラグドール取材班

「ラグドール 暑がり」「ラグドール 室温 夏」。夏になると、この手の検索がじわじわ増える。毛がふさふさで体も大きいので、見ているだけで暑そうなのはわかる。本人はエアコンの風の下で溶けているだけかもしれないが。

結論

ラグドールだけが特別に暑がりだという根拠は、取材班が調べたかぎり見つからなかった。ただし、獣医師監修の記事では、長毛の猫や太り気味の猫は熱中症のリスクが上がるとされている。ラグドールは長毛寄りの猫なので、「暑さに弱いかもしれない側」に入れて対策しておくのが無難だ。

夏の室内は30℃を超えないようにして、湿度は50〜60%前後。これが多くの資料に共通する目安になる。

詳しく

猫はもともと熱を逃がすのが得意じゃない

環境省は、犬や猫は密な毛に覆われていて体温調節が得意ではないとして、室内でも温度と湿度の管理を呼びかけている。猫が汗をかけるのは基本的に肉球くらいで、人間のように全身の汗で冷やすことはできない。暑いときは、毛づくろいの気化熱や呼吸で熱を逃がすしかない。

ラグドールの毛は「長毛・アンダーコート少なめ」

CFA(アメリカの猫の登録団体)の品種標準では、ラグドールの毛は中くらいの長さで、ふわふわの下毛(アンダーコート)は少なめとされている。季節で毛の量が変わることも認められている。つまり「ペルシャ並みのもこもこ」とは違うが、短毛の猫よりは明らかに毛が多い。夏毛と冬毛の話は夏毛と冬毛で別の猫になる問題で書いている。

熱中症になりやすいとされる猫

SBIペットの獣医師監修記事では、次のような猫を注意が必要な例に挙げている。

  • 長毛の猫、鼻の短い猫
  • 子猫(体温調節が未熟)と、高齢の猫
  • 太り気味の猫
  • 心臓や腎臓に持病がある猫

ラグドールは長毛寄りなうえ、体が大きい分「ちょっと太った」に気づきにくい。体重の目安は月齢別の体重の目安を参考に。

真夏だけじゃない

SBIペットの記事では、5月ごろから秋口まで注意が必要としている。日本動物愛護協会は、体がまだ暑さに慣れていない6月後半から梅雨明けのころを、特に熱中症になりやすい時期に挙げている。「まだ6月だし」「もう9月だし」が、いちばん油断しやすいタイミングだ。

留守番中こそエアコン

危ないのは、閉め切った部屋で人がいない時間だ。日本動物愛護協会は、閉め切った室内や、夜になっても気温が下がらない日を熱中症になりやすい条件として挙げている。永原動物病院のコラムも、留守番中はエアコンをつけておくよう書いている。夏の昼間に「電気代が…」とエアコンを切って出かけるのは、猫にとってはサウナに置き去りと同じだ。

室温・湿度の目安の表

資料によって数字に幅がある。どれも「目安」なので、猫の様子を見て調整したい。

出典 室温の目安 湿度の目安
アニコム損保(獣医師監修) 20〜25℃程度 50〜60%程度
永原動物病院 21〜28℃ 40〜60%
SBIペット(獣医師監修) 夏は27〜28℃程度。30℃を超えると危険が高まる —
日本動物愛護協会 暑い時期は26℃以下 —

数字はバラバラに見えるが、共通点ははっきりしている。30℃に近づけない、湿度を上げすぎない、猫が涼しい場所を自分で選べるようにする。この3つだ。

部屋づくりのコツ

  • エアコンの効いた部屋と、少し暖かい場所の両方を用意する(冷えすぎたら猫が自分で移動できるように)
  • 水飲み場を家の中に何か所か置く。水をあまり飲まない子はウェットフードで水分をとる手もある
  • 冷感マットやタイルの床など、ひんやりできる場所をつくる
  • 窓際や直射日光の当たるケージは、昼に温度が一気に上がるので避ける
  • 温湿度計を猫がいる高さ(床に近いところ)に置く。人の顔の高さで測ると実際とずれる

受診や相談の目安

SBIペットの記事では、熱中症の症状を重さ別に次のように整理している。

段階 見られる様子の例
軽め 口を開けてハアハアする、よだれが出る
中くらい 吐く、下痢、震え、ふらつく
重い 意識がない、けいれん

猫は普段、口を開けて呼吸することはほとんどない。暑い日に口を開けてハアハアしていたら、それだけで要注意のサインだ。

  • ぐったりしている、よだれ、口呼吸が見られたら、すぐに涼しい場所へ移し、動物病院に電話して指示をもらう
  • 冷やすときは、保冷剤をタオルで包んで首やわきの下に当てる方法が紹介されている。ただし冷やすのは病院に行くまでのつなぎで、自己判断で様子見はしない
  • 吐く、ふらつく、けいれん、呼びかけに反応が鈍いときは、迷わず受診する
  • 意識がぼんやりしているときに無理に水を飲ませない

熱中症は、症状が落ち着いたように見えても体の中にダメージが残ることがあるとされる。元に戻ったように見えても、一度は診てもらったほうが安心だ。

ちなみにこの記事を書きながら、取材班はメインクーンやサイベリアンの飼い主さんの暑さ対策の投稿まで読みふけっていた。長毛好きの夏は、よその子の心配でも忙しい。

エアコンの設定温度で家族会議が始まったら、「猫の意見」を最優先にするのがこの家のルールでいいと思う。

取材班が見た資料

※性格や体の特徴には個体差があります。健康について気になるときは、動物病院に相談してください。

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