週刊ラグドールラグドールは可愛いのか? 特別号

2026年9月25日発行 第1号定価:のびしろ

検証

【検証】「ラグドール」で検索すると猫じゃないのが出てくる問題

2026年9月25日・週刊ラグドール取材班

猫の写真を見ようと思って「ラグドール」で検索したら、ぐにゃぐにゃに吹っ飛ぶCGの人間が出てきた。次はヒーロー。その次はロックバンド。

猫はどこへ行った。正直この際、ラグドールじゃなくても猫なら誰でもいい。取材班、検索結果の海で猫を探す旅に出た。

ウワサ

「ラグドールで検索すると猫以外がやたら出る」というのは、猫好きのあいだでちょくちょく言われる話。実際、検索候補を見てみると「ラグドール unity」「ラグドール mod」「ラグドール ヒロアカ」「ラグドール エアロスミス」「ラグドール ランナーズ」と、猫と関係なさそうな言葉がずらっと並ぶ。

そもそも英語の rag doll は「布でできたくたっとした人形」のこと。猫のラグドールも、抱くとぐにゃっとなる(とされた)ことから付いた名前だ。つまり、くたっとしたものは全部ラグドールになれる。ライバルが多いのは当然である。

取材班が調べた

ヒロアカのヒーロー「ラグドール」

漫画『僕のヒーローアカデミア』に出てくるプロヒーロー。本名は知床知子(しれとこ ともこ)さん。猫モチーフの4人組ヒーローチーム「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ」の一員で、主人公たちの林間合宿の場面で登場する。

個性(この作品でいう特殊能力)は「サーチ」。見た相手の居場所や弱点がわかり、たくさんの人の情報をまとめて把握できる。明るくてテンション高めのキャラだ。

検索候補に「どうなった」「何された」が並ぶのは、作中でかなり大変な目にあうから。ここでは詳しく書かない。気になる人は原作で。

ゲームの「ラグドール物理」

ゲーム好きが「ラグドール」と言ったら、たぶんこっち。キャラクターの体を関節でつないだパーツの集まりとして扱い、物理演算でぐにゃっと倒れたり吹っ飛んだりさせる仕組みのことだ。やられたキャラが妙にリアルに崩れ落ちるアレである。

ゲームエンジンのUnityには、人型モデルにこの仕組みを付けるための「Ragdoll Wizard」という機能まである。検索候補の「unity」「mod」はだいたいこの関係。猫は1ミリも関係ない。

エアロスミスの曲「Rag Doll」

米国のロックバンド、エアロスミスの曲。1987年のアルバム『Permanent Vacation』に入っていて、1988年にシングルになり、米ビルボードのHot 100で最高17位まで上がった。

ちなみに最初は「Rag Time」という仮タイトルで、そこから「Rag Doll」に変わったらしい。猫の歌ではない。

陸上ゲーム「Ragdoll Runners」

「ラグドールランナーズ」は実在する。Steamで配信されている物理演算の陸上競技ゲームで、選手の左右の足を別々に操作して、短距離走や幅跳び、ハードルなど8種目に挑む。足がもつれて盛大にこけるのが醍醐味。

検索候補には「android」「無料」「コツ」も出てくるので、スマホで遊ぶ人も多いようだ。コツは知らん。取材班も転んだ。

テイラー・スウィフトの猫は、ちゃんと猫のラグドール

ここでやっと猫が出てくる。歌手のテイラー・スウィフトさんが飼っている「ベンジャミン・バトン」は、本物のラグドール。2019年のミュージックビデオ『ME!』の撮影現場で出会い、そのまま家族に迎えたという。

2023年には米TIME誌の「今年の人」の表紙に、スウィフトさんと一緒に登場した。人間の雑誌の表紙を飾った、たぶん世界でいちばん出世したラグドールだ。検索候補の「テイラー・スウィフト」だけは、正真正銘こっち側である。

検索で出てくるラグドール 正体 猫?
ヒロアカのラグドール 猫モチーフのプロヒーロー 猫っぽい人
ラグドール物理(Unityなど) ぐにゃっと倒れる物理演算 猫じゃない
Rag Doll(エアロスミス) 1988年のシングル曲 猫じゃない
Ragdoll Runners 物理演算の陸上ゲーム 猫じゃない
ベンジャミン・バトン テイラー・スウィフトさんの飼い猫 猫

判定

判定:本当。「ラグドール」で検索すると、猫じゃないものがふつうに出てくる。しかもヒット漫画、ゲームエンジン、ロックの名曲と、相手がいちいち強い。

猫のラグドールが検索で埋もれがちなのは、名前が悪いのではなく「くたっとしたもの」という言葉の守備範囲が広すぎるせいだ。唯一、テイラー・スウィフトさんの猫だけが猫チームの星である。

飼い主向けメモ

  • 猫の情報を探すときは「ラグドール 猫」「ラグドール 子猫」のように「猫」を足すと、ヒーローや物理演算にじゃまされにくい
  • 英語で探すなら「Ragdoll cat」。Ragdoll だけだとゲームの話が大量に出る
  • ヒロアカのネタバレを避けたい人は「ラグドール」単体での画像検索に注意
  • うちの子を紹介するときに「ラグドールです」と言って「ゲームの?」と返されても、怒らない
  • 猫のほうのラグドールの毛色は毛色図鑑、大きさはニャジラ番付で

結論:検索結果で吹っ飛んでいるラグドールは人間。床でぐにゃっと溶けているラグドールは猫。見分けるポイントは、しっぽがあるかどうかだ。

取材班が見た資料

※性格や体の特徴には個体差があります。健康について気になるときは、動物病院に相談してください。

ほかの検証も読む

コラム一覧へ トップへ