週刊ラグドールラグドールは可愛いのか? 特別号

2026年9月25日発行 第1号定価:のびしろ

実用

ラグドールの抜け毛・毛玉対策:わきの下とおしりを守れ

2026年9月25日・週刊ラグドール取材班

床に落ちている白いふわふわ。ホコリかと思ったら毛。ソファの上にもまた毛。服にも毛。ラグドールと暮らすと、家の中の「毛の地図」がだんだん頭に入ってくる。

結論

ラグドールの毛は、品種の基準では「もともと毛玉になりにくい」とされている。それでも、わきの下・おしりまわり・耳の後ろ・後ろ足の付け根は、こすれたり汚れたりして毛玉ができやすい。長毛の猫は毎日のブラッシング(コーム)が目安で、できてしまった硬い毛玉は自分でハサミで切らない。これが基本だ。

詳しく

品種標準は「もつれにくい毛」

CFAのラグドール標準では、毛は中くらいの長さで、しっかりした上毛(ガードヘア)が多く、ふわふわの下毛は少なめ。そして「自然にもつれにくい」と書かれている。毛玉だらけになりがちな長毛種のイメージよりは、手入れしやすい毛質と言っていい。

ただし「もつれにくい」は「ノーメンテでOK」という意味ではない。季節で毛量が変わることも標準に書かれていて、抜ける時期はちゃんと抜ける。夏毛・冬毛の話は夏毛と冬毛で別の猫になる問題へ。

毛玉ができやすい場所

VCA(アメリカの動物病院グループ)の獣医師による記事やアニコムの解説で、毛玉ができやすい場所として共通して挙がっているのはこのあたりだ。

  • わきの下:歩くたびにこすれる。触られるのを嫌がる子も多く、見落としやすい
  • おしりまわり・後ろ足の内側:ラグドールはここの毛がたっぷりある。汚れがつくと固まりやすい
  • 耳の後ろ:細い毛が多く、気づくとフェルト化している
  • 胸・首まわり:首輪をしている子は首輪の下もチェック

ここを「毛玉ゾーン」として重点的に見るだけで、だいぶ違う。

毛玉は見た目だけの問題じゃない

毛玉を放っておくと、その下の皮膚の通気性が悪くなり、湿気や汚れがたまって皮膚炎につながることがある、と複数の動物病院の資料が説明している。VCAの記事では、毛玉が皮膚を刺激している場合は獣医師やプロのトリマーに相談するよう書かれている。

また、VCAの記事では、関節が痛い猫や太った猫は自分で毛づくろいしにくくなることにも触れている。急に毛玉が増えた、毛並みが急に荒れたときは、お手入れ不足だけでなく体のほうも気にしてみてほしい。

ブラッシングの目安の表

項目 目安
頻度 長毛の猫は毎日が目安(アニコム・VCA)。数日空くと毛玉ができやすくなる
抜け毛が多い時期 アニコムは冬から春にかけての下毛の抜け替わりに特に念入りに、としている
道具 長毛向けには歯の長い金属コームやブラシ(VCA)。毛玉ほぐし用の道具もある
重点ゾーン わきの下、おしり・後ろ足の内側、耳の後ろ、胸・首まわり
1回の時間 猫が嫌がる前にやめるくらいで十分。短く毎日のほうが続く

コツは「表面をなでる」ではなく、コームが根元まで通るか確かめながら少しずつ進めること。途中で引っかかったら、そこが毛玉の予備軍だ。嫌がる子は、おやつとセットにして「ブラシ=いいこと」にしていくと続けやすい、とVCAの記事でも勧められている。

小さい毛玉を見つけたら

コームが引っかかる程度の小さなもつれなら、根元を指で押さえて皮膚が引っ張られないようにしながら、毛先のほうから少しずつほぐしていく。VCAの記事では、家で取るなら毛玉ほぐし用の道具を使うよう勧めている。ほぐれないものを力まかせに引っぱると、猫は痛いし、ブラシ自体を嫌いになる。次の日にまた少しずつ、くらいの気持ちでいい。

おしりまわりの「サニタリーカット」

おしりのまわりの毛に便がつきやすい子は、その部分だけ毛を短く整える方法もある。いわゆるサニタリーカットだ。VCAの記事は、おしりまわりも毛玉ができやすい場所に挙げている。デリケートな場所なので、自分でハサミを入れるより、かかりつけの動物病院やトリマーに相談するほうが安心だ。

なお、全身を短く刈る「サマーカット」「ライオンカット」は、必須のお手入れではない。VCAの記事でも、ほとんどの長毛の猫は刈らなくても夏を越せるとしたうえで、毛玉がひどくできやすい子には定期的なカットが役立つこともある、という書き方だ。刈るかどうかは、毛玉の状態を見て獣医師やトリマーと相談して決めればいい。

受診や相談の目安

  • 毛玉を自分でハサミで切らない。毛玉は皮膚にぴったりくっついていて、皮膚ごと切ってしまう事故が起きやすい(VCAの記事でもはっきり注意されている)
  • 毛玉が大きい、たくさんある、皮膚に近すぎて取れないときはトリマーか動物病院へ。VCAによると、嫌がる猫には病院で鎮静をかけて取ることもある
  • 毛玉の下の皮膚が赤い、ただれている、においがする、猫が気にしてなめ続けるときは動物病院へ
  • 毛並みが急に悪くなった、自分で毛づくろいしにくそうにしているときも、一度診てもらうと安心
  • ブラッシングを激しく嫌がるときは無理をせず、プロに頼むのも立派な選択肢(富士見台どうぶつ病院も、嫌がる子はプロに任せることを勧めている)

ちなみに、毎日ブラッシングしても床の毛はなくならない。ラグドールと暮らすとは、そういうことだ。それでも長毛好きは懲りない。ブラッシングの休憩中に、メインクーンやサイベリアンのブラッシング動画を見て、よその子の毛の量にうっとりしている。

取材班が見た資料

※性格や体の特徴には個体差があります。健康について気になるときは、動物病院に相談してください。

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